エフェクトはかける順番によって結果が変化します。
とくに、EQとコンプレッサーは、はじめはどちらを先にすればよいか悩みます。
いろいろなやり方があると思いますが、バランスよい音つくりのパターンとしては、
1. スペクトラムアナライザをかけて、カットすべき周波数帯を見極める
2. EQで不必要な帯域をカット
3. コンプをかけて音圧をあげる
4. 必要に応じて、別のEQをかけ、強調したい帯域をブーストする
という流れがあります。先にEQで周波数帯をフラットにしてから、
コンプレッサーで全体の音圧をあげ、
物足りなければさらにEQをかけてブーストする、という流れですね。
未加工の音というのは、全周波数帯いわたって音成分が散らばってばらついていますから、一番はじめにEQを使ってばらつきをならすのです。そこにコンプをかけることによって、無理のない波形圧縮が可能になるというわけです。
先にいきなりコンプレッサーをかけると、周波数帯にばらつきがあるために、コンプレッサーが突出した周波数帯の音すべてをつかまえて圧縮しようとがんばってしまうので、少し荒く不安定な感じになります。
また、コンプレッサーはアタックタイムとリリースタイムによって、圧縮量を時間によってリアルタイムに変化させています。
そこにEQをかけていくと、もともと不安定なサウンドの上、各周波数帯の音量がリアルタイム変化しているところに、EQが無理やり全体にわたってカットしたりブーストしたりするので、これまた少し不安定な感じになります。
コンプとEQが互いに競合して、ちぐはぐな感じになってしまいます。
それが良い場合と悪い場合があると思うのですが、バランスの良さを考えた場合、一般的にはEQを先にかけるやり方でやります。