Live setをそのままGoogle Driveなどのクラウドに落とし、それを転送先のコンピュータで開いても、内部のオーディオファイルやサンプルは「サンプルオフライン」になっていることがある。クリップやリージョンがグレーに反転していて使えない。
これは、その転送元コンピュータで作成したLive Setが、外部ソースからオーディオサンプルを引っ張ってきているからなのだ。
よくやることだが、Abletonのファイルブラウザからドラッグ&ドロップでサンプルをセット内に落とすとき、ほかのLive setもしくはダウンロードしたPackに付属のLive Setからサンプルをそのまま借りてきたりする。他のDAWでは普通インポートという作業だが、Abletonの場合これをやってもインポートファイルが現在のセットフォルダ内にコピーされるわけではなく、単にインポート元を外部ソースとしてつないでいるだけ。このことを忘れてはいけない。
たとえば、自分が以前つくったLive setや、他の人にもらったりネットでダウンロードしたりしたLive setのフォルダを「Place」で指定して、そのフォルダからそのままサンプルやループを、ドラッグ&ドロップしてオーディオトラックに落とし、クリップを作成したりする。
それはただ引用元からサンプルを借用しているだけで、現在のLive set Projectフォルダ内にそのサンプルがコピーされているわけではない。だから、現在のLive setで再生しているクリップ内にはオリジナルサンプルフォルダが存在しない。だから、そのLIve setそのものは容量が軽い。サンプルファイルを別のLive setフォルダから借りているから当然だ。
よって、そのLive setをそのままクラウドに落として別のパソコンで開いても、そのset自体にはサンプルが含まれていないから、「サンプルオフライン」となる。検索しても見つからない。
これを防ぐには、
メニューから
「Manage Files(ファイルの管理)」を開く。
「External Files」-「Collect Into Project」コマンドでサンプルを自フォルダに集めておく。つまりオリジナルサンプルをそのLive setフォルダにコピーする。
さらに
Packing-Create Pack
でパッキングもするとよい。
そうすると、内部にオーディオファイル、サンプル、ループが全部含まれているLive set projectファイルができあがる。人とシェアしたり別のパソコンに受け渡すときはこのセットを使えばいいわけだ。当然容量が大きくなっているから、転送には時間がかかるので注意。