打ち込みでストリングスを学ぶ―基礎(1)


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DAW時代の現代においてストリングスは、作曲をするものならだれもが扱いを知っているべき基本的な楽器となりました。もちろんより古典的で専門的な演奏法やアレンジのためには、長い期間かけて専門教育を受ける必要があるでしょう。

しかし人生は短いです。限られた時間の中でクオリティ高い楽曲を求められる現代音楽制作者は、自身の制作やアレンジに必要最低限の知識と方法論だけ、効率よく学んでいく必要があります。誰もが生のアンサンブルのためにオーケストラ曲を書くわけではありません。むしろ打ち込みという目的のために運用できる知識があればよい、という人の方が多いでしょう。

深く学ぶのは、使えるようになってからでも遅くはありません。教養的よりも機能的に学ぶ。学習する範囲が膨大な音楽制作においては、そんな分野があっても構わないと思います。

というわけで、ストリングスを学んでみます。基礎編では楽器の編成や役割、音域についてまとめます。これらは楽器に関する最低限の基礎知識ですので、直接打ち込みに関係する技術でなくとも、知っておくことが必須です。

ストリングスセクションは以下の4つの楽器によって構成されます。

・Violin

・Viola

・Cello

・Doublebass(Contrabass)

各楽器の詳細は第2回以降解説します。

最初は編成です。オーケストラにおいてストリングスがどのように配置されているかを知りましょう。

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標準的なオーケストラの編成はこの図のようになっています。

・型

このようにViolinが8人編成である場合を「8型」と言います。16型、8型、4型・・・のように、Violinの人数によって「型」の名称は決まります。

・プルト

弦楽器奏者は通常2一人一組で「プルト(譜面台)」を共有します。したがって、編成を考える場合、奏者は常に2人単位で増減します。

また、8型での各楽器のプルトの数は、Violin-Vilola-Cello-Doublebassの順に4-3-2-1プルト、のように、Violinから順にひとつずつ減っていきます。これはひとつには音量のバランスをとるためです。高音で小さい楽器ほど音量が小さいので人数が必要で、低音で大きい楽器ほど音量が大きく人数が少なくてよいのです。

しかしプルトの数は現実的な問題との兼ね合いで必ずしもこのルールに従うことはないようです。最近の劇伴などのでは8-6-4-4-2が主流のようです。

弦楽器は、人数によって音色が変わります。大人数で重ねるほど、個々のピッチの微妙なずれがまざりあい、豊かで壮大な響きになります。ソロでは、楽器特有の音色が生きてきます。人数によってアレンジも変わってくるのです。

今回は編成についてまとめてみました。別にストリングスを使わないよーって方でも、音楽をつくっているならばこれくらいは知っておきたい知識ですね。できれば本物のオーケストラを見に行ったり、難しければYoutubeで動画を見るなどをすればより理解が深まるでしょう。

これなんかちょうど良いです。

次回からは各楽器の役割と特性について紹介したいと思います。


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