ストリングスで打ち込みを学ぶ―基礎(3)奏法:ロングノート系


ストリングスで打ち込みを学ぶ―基礎(3)奏法:ロングノート系diceworksviolin

打ち込みストリングスの講座です。前回は各楽器の調弦、音域、特徴と役割について解説しました。

今回は奏法についてみていきます。

ストリングスの奏法は大きくわけて

・ロングノート系

・ショートノート系

に分かれます。

ではロングノート系からみていきます。ファイルをご覧ください。

longnote

1.レガート・スラー

フレーズを切れ目なく演奏する奏法です。

スラーでくくられたフレーズはひと弓で演奏しなければならないので、あまり長すぎるスラーを使わないように気を付けましょう。

フレーズ作りは実演奏を考慮して、適度に分割するようにしましょう。

2.ポルタメント

指定した2音間の音程を滑らかにつなぐ奏法です。

基本的に、同一弦上での跳躍進行の際に用います。演奏中必然的に起きる場合もあります。

よく「グリッサンド」とごっちゃにしてしまいます。違いは微妙なのですが、「グリッサンド」はノートの変化が十二平均律に即していて、「ポルタメント」は無段階、と巷では定義しているようです。でもこれでは「なんのこっちゃい」ですので、実際に見た方が早いです。

ポルトタメントをわかりやすく解説しているのがこの動画です。

 

特徴的な良い音が出ますが、多用するとうっとしくなるので気を付けましょう。

3.トレモロ

これはこちらの図をご覧ください(PDFファイルではただしく表記できていません)。

弦にあてた弓を小刻みに動かす奏法です。

ゴソゴソ、ザワザワとした緊張感ある雰囲気が得られます。低音楽器でやると迫力ある摩擦音が目立ってきますので効果的です。特にコントラバスでは、打楽器の連打のような重さが出せます。

動かす速さは、ランダムでもいいですし、指定することもできます。図では32分の速さでトレモロしています。音符につく傍線の数が増えるほど(8-16-32)細かい音価でのトレモロになります。

4.トリル

指定した音程と、短2度or長2度上の音程を交互に素早く行き来する奏法です。

ギターなどの弦楽器ど同じ考え方ですが、ストリングスの場合は複数人で演奏するため、結果的に2つの音が同時に鳴っているような効果が得られます。

 

以上がロングノート系の主な奏法です。打ち込みの際も意識すべきポイントとなりますのでしっかり把握しておきましょう。


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