クリシェについて解説します。
クリシェとは、コードの一部の音だけをなめらかに変化させていく技です。
基本的にコードは同じままで、構成音の一部だけが半音ずつ上昇したり下降したりするパターンです。
コードを変えないので、ペダルポイントと要領は同じです。
変化する音がテンションとなっていきます。
例を出します。
コードはCのままですが、五度(ソ)が半音ずつ上昇していきます。
ルート(ド)と3度(ミ)は固定(ペダルポイント)しているため、基本的なコード感は維持され、変化する5度がテンションとなり、半音進行の緊張感のある響きがトップに生まれています。
変化させるのはトップ音以外でもいいですが、このようにトップ音を変化させると、クリシェラインが目立つのおすすめです。
そして重要なことは、クリシェが成り立っているときは、ペダルポイントも成り立っているということです。
何ペダルですか?
ベースペダルポイントですね。
ベースが動いてしまったら、ただふつうにコードチェンジしただけですから、クリシェラインの意味がありません。
ベースペダルと同時に使うコンボとして覚えておきましょう。
この技を使用した有名な曲がありますね。誰もが知っている・・・あの・・・
ジェームズ・ボンドの曲です。
このサスペンス感、明らかにクリシェのサウンドだというのがわかるはずです。
Em Emaug Em6 Emaug
やはり5度が半音ずつ行ったりきたりしているようですね。
これからは、こういう響きの音に気付けるようになるはず。
カラクリがわかってしまったら、自分でもつくれると思いませんか。
かんたんなので自分のものにしちゃいましょう。
クリシェはフランス語で「型にはまった」の意味。覚えてしまえばだれでもできる常套句、クリシェラインというわけです。